―― 2010年6月2日(当時78歳)盛和塾中国四国地区塾長例会での稲盛和夫さんの講話より

今週は、稲盛和夫さんが2010年6月2日に中国四国地区の盛和塾例会で語られた講話からインスピレーションを得て、お届けします。

稲盛さんはいつも、人としての正しさを貫き、

利他の心で行動することの尊さを説いてくださいました。

先日、私たちが7月に開催する日系企業向け研修コンファレンスに、日本最大級のコーチング会社に登壇をお願いしました。

ところが返答は、

「同じようなエグゼクティブコーチングをしている会社が出るイベントには参加できない」

というものでした。そしてさらに、

「なぜ競合である私たちに声をかけるのか?」

という率直な質問もいただきました。

私はこう答えました。

「競合するからといって、同業者が協力しない時代はもう終わったと思います。

それに日本企業の人材投資額の世界的な低レベルを翻すためには、

業界が協力して日系企業に訴えなければならないと思います」。

けれどその後、返信はありません。

とても残念ではありますが、私は来年の第3回にも再度お誘いしたいと思っています。

なぜなら、

「勝ち負け」ではなく、

「共に高め合い、共に社会を良くし、

そして何より、日系企業を助け」たい

からです。

ここからは、稲盛さんの講和の中のお話です…。

稲盛さんは、**「Love」という英語の言葉には「世のため人のために尽くす」**という意味があるとおっしゃっています。

何の見返りも求めず、あらゆるものを与えるという無償の愛の意味があるのだそうです。

この利他的な精神は、事業における利益を得ようとする努力と矛盾するものではない、

とも語っていらっしゃいます。

まさに、「三方よし」―― 売り手よし、買い手よし、世間よし。

これは、“自利と利他”が両立する道です。

だからこそ、「欲望は、利他的であれ」だそうです。

「企業間競争は、相手をつぶすために行っているのではない。

従業員や顧客、取引先、株主のために、責任を果たす努力をしているのだ」。

競争とは、社会全体をより良いものにするための行動でもあるのです。

ですから、競合をつぶすために拡大を求めるのではなく、

健全に業績を伸ばしていきたいという欲望――

それが従業員やお客様に報いる「利他的な欲望」であれば、

どれほど大きくても良いのだそうです。

共に生きるという選択:

現代の企業間競争のあり方は、時代の流れとともに変化しています。その変化に適応し、共に生き残るためには、他者と協力し合う姿勢も時には不可欠です。

と言うことで、

来年の1月のコンファレンスでも、懲りずに声をかけてみようと思っています。

(今回の研修コンファレンス:Compliance and Leadership Forum”

は東部時間で2025年7月18日午後4時半から開催)

「人間として正しいことを貫く」

この稲盛さんの教えを胸に、今日も利他の心で前へ進んでいきましょう。